出発予定時刻に家の掃除を始めてしまう、ぬるいぬ(@null_inu)です。
大学時代の就活のお話です。人生最大の自由時間も半ばを過ぎた頃、周りのムーブに乗じて就職活動というものをやってみたのですが、これが信じられないくらい辛かったです。
よく平気な顔してやってられるなぁと思っていました。
個人的な結論ですが、就活なんて別に頑張らなくても人生なんとかなると思っています。というか、もっと大事にすべきことがあるよねって話です。
就活会場にて、同世代の異常な熱量に狼狽える
21歳、3回生の冬くらいだったでしょうか。まだ社会に出て労働することのイメージも湧いておらず、その意味すらもろくに理解できていなかったドリーム・ジャンボ・バカ(=僕)は、その身分もわきまえず合同企業説明会に訪れていました。
あれはたしか、マイナビだかenジャパンだかが主催していたものだったと思います。とにかくバカでかいイベント会場に大量の大学生が集められ、異様な熱気に包まれていました。僕と歳の変わらないハタチそこそこの連中が、我先にと様々な企業のブースを訪れ、熱心に大人たちとコミュニケーションをとっていたのです。
す…すごい迫力だ。
バーゲンセールマダムかよというくらい大量の紙袋を下げ、自信に満ち溢れた顔で会場を練り歩く彼らは異次元の人間にしか見えませんでした。
その圧は凄まじいもので、僕はひとりで「こんな奴らと張り合えるわけがねぇ…」と狼狽えていました。第一に、就職に対する本気度がまるで足りていませんでした。だって働きたくないんだもの。
あのときのキミたち、立派な大人になったかい?僕はダメだったよ。
己の無力さを思い知らされる
結局ビビり倒して何もできなかった僕は、フラフラと会場を徘徊したのち企業PRイベントが開催されているメインステージにたどり着きます。
この時点で疲弊しすぎて、邪悪な紫色のオーラを放っていたと思います。
何の会社が、何の話をしていたのかも全く覚えていません。ただ、イベントの最後に質疑応答みたいなコーナーがあって、そこで企業の担当者もドギマギしちゃうような圧倒的な持論を展開して会場を沸かせていた女性がとても印象に残っています。
到底、同い年とは思えないくらい立派に見えたものです。僕は己の無力さに打ちひしがれました。というか、ただただ会場をウロついていただけなのに、勝手に比較されているような気がして、みじめな気持ちになってしまったのです。
告ってないのにフラれた、みたいな感じ。
これはもはや、僕の葬式
そんな強豪ひしめく会場に所在なく佇んでいると、ふと妙な感覚が襲ってきました。
黒いスーツ姿の人間が、同じ目的のために大きな空間に集められているこの状況、こんなのまるで葬式じゃぁないか。
「あぁ、僕はここで死んだのだ。そして、彼らは僕の葬式の参列者なのだ。」と。
なぜか急激に僕の就活が終わりを迎えたような気がして仕方なくなりました。
死人がこんなところにいてはいけないと思った僕は、そそくさと会場を後にします。それ以降は完全に戦意を喪失し、4回生の夏に教授からの斡旋を受けるまで就活らしいことは何一つしませんでした。
社会不適合者が爆誕
会場からの帰り道、すこしだけ感傷的な気分に浸りたくて、大人ぶってブラックコーヒーを購入。線香代わりのタバコに火をつけ、煙とともに吐き出した大きな溜め息は灰色の空へ吸い込まれていきましたとさ。これにて、成仏。
繊細すぎたせいもあると思いますが、就活がいかに辛いものか思い知らされました。
そんな調子で社会になんて出られるものかってことで、社会不適合者の一丁あがりです。おかげで、このあと十数年に渡り苦労するハメになりました。
やれやれだぜ。
まとめ:20代は心から楽しめる選択を
21歳の時に僕が経験した就活の辛さについてお話ししました。
働きたくないよー!なんで働かなくちゃいけないんだ!と思っている大学生〜新卒そこそこの皆さま、たぶんその感覚は多くの人が持っているものなので、どうぞご安心を。
僕はロクでもない人間だったので苦労はしましたが、人生何とかなるものです。
人には人のペースがあって、大人になるタイミングはみんな違うのです。一律に「就活する時期が来たので、みんなと同じように頑張りましょう」とすれば心に歪みが生まれる人もいるわけで。
企業に就職したところで、そこで待っているのは「他人のビジネスのために時間や労働力を捧げる毎日」です。そんなものに自分の大事なリソースを割くくらいなら、本当に心からやりたいことに全ベットしていく方が圧倒的に人生が豊かになると僕は思います。
僕はそのことに気づくのに18年かかりました。
誤解を避けるために最後に補足しておきますが、「自分は社会に出てバリバリ活躍したいんだ!」という人を否定するつもりは毛頭ありません。そもそも、そういう人はこの記事に辿り着いていない気もしますが(笑)
とても立派で素晴らしいことだと思います。嘘くさく聞こえると思いますが、僕には到底マネできない考え方なので、本当にそう思います。どうぞそのまま頑張ってください。
ではまた。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント